【長】野球ボール

「まじで!?」


心配そうな顔から、急に笑顔になる一輝。


「あれ観るつもりだった」


そう言って映画の券を、目の前でヒラヒラさせた。


「えぇ!?」


まさかの以心伝心!!


「野球系だろ?だから爽と少し被った」


それでも満足そうな一輝。




「一輝えらい!!」


バンッ


一輝の背中を叩いて、あたしはそんなうれしさを隠した。


気持ちが通じてるって、何だかくすぐったい。


「痛ぇ!!つか叶夏の遅刻のせぇで、時間ギリギリなんだから早く行くぞ」