【長】野球ボール

「ごめんなさい。付き合えません」


「……そうですか。彼氏はいないんですよね?」


「……うん」


「好きな人はいるんですか?」


一生懸命気持ちを伝えてくれた彼には、本当のことを言おうと思った。


「うん…いるよ」


「誰なんですか?」


えーと…流石にそれは言えない。

本人にも言えないことだもん。




「誰にも言わないんで!!教えてくださいっ」


「……球児…かな?」


「はい?」


キョトンとする彼。

あ、言葉間違えた!!


「あ…えっと、今は野球部が全てなの。彼氏よりも、球児と一緒にいたいっていうか」


苦し紛れの言い訳だけど、納得してくれた彼は去って行った。

焦った!!何言ってるんだろう…あたし。


「はははっ」


すると急に後ろから笑い声が聞こえた。