「そういえば、成宮さんとはどう?順調?」


「えっ、あー…」


急にその話を振られたから、うまく言葉が出てこない。


「別に言いたくねぇならいいけど」


「そういうわけじゃっ…最近あんまり、会えなから」


「それで今日ボーッとしてたのか?」


違うよ…。

ゆうくんのことじゃなくて、一輝のこと考えてたんだから…。




「でも誕生日は時間つくってくれるって!!」


「叶夏の誕生日近いもんな。よかったな」


「どれぐらい会えるかは分かんないけどね」


「……はい、到着」


気付けばもうあたしの家の前。


「一輝ありがとう!!」


「おう。お大事にな」


そう言って帰って行く後ろ姿を見ながら、胸がいっぱいだった。

この胸の違和感は、何なのかな…。