【長】野球ボール





暑すぎる季節が過ぎ去って。

涼しい風が吹く10月。


朝から頭痛が続いてたあたしは、保健室で休むことにした。


ガララッ


「失礼しまー…あ?」


言葉を中断させたのには理由がある…。




椅子に座ってたのは、あの桃井冬嘉。


「…叶夏ちゃん。どうしたの?体調不良?」


心配そうにあたしに問いかける。


「うん。ちょっと頭痛。冬嘉ちゃんは?」


「さっき体育で派手にこけちゃって」


照れたように笑う顔は、近くで見るとやっぱりかわいい。


「でも今先生いないみたいなの」


「そうなんだー…ベット借りようかな」


フラフラと奥へ歩き始めたとき……


「ねぇ…一輝くんってカッコイイよね?」


あたしの後ろから、そんな声が聞こえた。