【長】野球ボール

「練習量なら誰にも負けねぇと思うんだけど、野球の神様は俺にはチャンスくれなかった」


「でも初回の一輝すごかったじゃん!!」


先頭バッターとして、随分チームに貢献してたでしょ?


「一番盛り上がったのは9回だろ?俺もやっぱり参加したかった」


「…………」


一輝がそこまで悩んでたなんて、全然知らなかった。

あたしはどんな言葉をかければいいの…?




「皆が悲しんでるときもイマイチ実感なくて、野球一緒にやってたのか?とかまで考えてた……なんてな」


「……そんな無理して笑わないでよ」


最後に冗談っぽく笑った一輝。

でも今の一輝の笑顔は、本当の笑顔からは掛け離れてる。


「……何で俺…こんな話叶夏にしてんだろ…」


今日の一輝は本当に、いつもと違う。