そしてもう1度彼の部屋の前に立った。
まだ濡れた髪で瀬山君に渡すタオルを濡らさないよう注意しながら聞き耳を立てる。
…話し声は、聞こえない。
もう電話?は終わったのかな。
確信とまではいかないが入ってもいいだろうと考え深呼吸をする。
そして遠慮がちにコンコンコンとノックする。
「あ、あの…お風呂上がりましたよ〜…」
聞こえるか聞こえないかくらいの声量で言えば、ドアが開き目の前には瀬山君が。
「あのこれ…タオルとか、使ってください…」
「りょうかい、ありがと。あと敬語じゃなくていいって」
馬鹿だな、なんて笑いながら歩いていく。
