「全然不味くないし美味しい、っていうか料理上手いんだな…意外と」
意外とは余計だ…けど…う、嬉しい!
自分でもパーっと顔が明るくなったのが分かった。
そんな私の顔を見てか瀬山君ははしゃぐ犬を微笑ましく見守るご主人かのような表情をする。
「あ、あのね!見た目とか味付けとか焼き加減とか…いつもより気を付けて瀬山君の事考えながら作ったの…!」
ふひひっとおかしな笑い方をしながら頬を緩ます。
「ね、私の事見直した?すごっ…?」
パッと顔を上げ瀬山君を見ると…今度は唇をぐっと噛み…なんだか余裕の無いような表情をしている。
「俺の事考えながら作った…とかさ…」
口を開いたかと思えばそれはやはり余裕の無さを感じられる声だった。
