訳あり二人暮らし




「ねえ、君さ…俺に助けてもらったじゃん?」


彼は出会ったばかりの時のような優しげな口調になった。

だけどそれはどこか嘘めいていて…


なんとも言えぬ怖さから、私は思わず首を縦に降ってしまう。


「そうだよね、だったらさ…その恩返しはしっかりしないと…ね?」


耳元で怪しく囁く彼の声は低く甘く。


ビクリと反応する肩と同時に私は頷いてしまうのだ。