訳あり二人暮らし



その笑みは勿論楽しい、嬉しいといったものではなく。

苦笑いに近いものだった。


「…なんとなく分かってると思うけど、当てってのはまあ金持ち…?みたいな…」


気まずそうに口を開いた瀬山君はいや、その当てが金持ちって訳ではないけど…なんてボソボソと言っている。


「あと、住まわせて貰うわけだし電気代とか家賃とか俺が…払う、から…」


私の顔色を窺うかのような小さな声。

「それは悪いとか気にしなくていいから、んじゃこの話終わり」


瀬山君は無理矢理話を終わらせ、逃げる様に背を向けた。

そんな彼を見ていると本当はしっかり話さなきゃだけど…まあいっか、と呑気な気分になってしまうのだ…。