*優紀side*

「おーい!智哉〜帰ろ〜ぜ〜」
オレは川合 優紀≪Kawai Yuki≫高2(16)。

「おう!優紀‼︎昨日貸してやったDVD見たか⁉︎」
こいつはオレのダチの佐渡 智哉≪Sawatari Tomoya≫。

「みみみ、見ないに決まってんだろっ///あんな、は・ハレンチなのっ」
「えぇー?ありゃあ男の“ロマン”だぜ〜?見た方がいいだろ〜オレのアニキのオススメAV」
「ちょっ、声デカイって!!!すぐソコにオレの好きなコがいんだからなっ///(小声)」
「おーほんとだ」
「ちょ、見るなよっ」

オレには好きなコがいる。名前は美咲 華。
白い肌につり上がった目、キレイな茶色の長い髪。そして長身で長い脚……。
オレは去年の入学式の日、彼女に一目惚れをした。
情けない話、オレが学校の先輩にカツアゲされている時、
いきなり目の前に身長の高い女が来た。そしてその女が、
「なんでこっちにいる可愛い女のコじゃなくてその辺にいる男のコを襲うの⁇」
なんて言った。
「襲うならこの、超絶可愛い美咲 華にしといたら?」
な、にっ…言ってんだ⁉︎この女………!ナルか⁉︎
すると女が小声でオレに、
「今のうちに逃げてっ」
と言った。
でもオレはこんな気弱でも男だ。男に襲われそうな女を1人、おいて行くことはできない。
「で「早くっ‼︎」
か、被せられた…(汗)多分、これ以上言ってもこの女は聞かないだろう。
そう思ったオレは逃げて、少し離れたところで見ることにした。
「かかってきなよ、先輩。」
少し含み笑いをしてそんなことを言う女。
「もういいっ……女だから手加減してやろうかと思ったが………、」
「危ないっ」
「本気でいくぜっ!!!!!!!!」
オレは女が殺られる姿を見たくなくて目を瞑った。
ボカッバキッ
「ぐっ………!!!!!!」
ドサッ
「はー、ざっとこんなもんかな☆」
殴る音の後に女の声が聞こえたのは予想外だった。
目を開けるとそこに立っていたのは女だった。