「ん?相川さんどうした?」


どうみたって様子のおかしい私の顔を覗き込むように首を傾げる笠原くん。



やばい、



どうしよう。






どうしよう




どうしよう




どうしよう













「とーう!」




私と笠原くんの間に入って来たのは、



雛子。





「勉強なら、私が教えたーげる!」



そう言うと雛子は、私の肩にかかってる笠原くんの手をガシッと掴むと自分の肩に乗せた。



「え、なに?どこどこ?誰かしゃべってる?」



「は?笠原うざい!笹村雛子ですけど!」



「あ、なんだ笹村か。小さくて見えなかった」




「むかつく!このやろ!」




あははと笑う笠原くん。

ポカポカと笠原くんの体を殴っている雛子。