エルフリーデ~白髪の魔女~

「お嬢様、お嬢様に、__」

エッダはそのことを伝えようと、口を開きました。

ですが、すぐに思いとどまります。

やはり、いけないことだろうか、と。

「私に、私に何なの?ねぇ、エッダ」

しかし、無垢な目を向けてせがむ少女を見て、すぐに思い直しました。


_『このこと』を私が知っていて、この子が知らなくていい訳が無い。


エッダは意を決して口を開きました。

「お嬢様にね、弟さんがお生まれになったんですよ」

「私に、おと、うと?」

「そうです。貴方はお姉さんになったのですよ!」

「私が、おねえさん_?」

少女は目をパチパチと瞬かせました。