「こんな『悪魔』が人前に出れば、ファラーの名が穢れる」

少女の父はいつもそう言いました。

しかし、母親は自分のお腹を痛めて産んだ唯一の子供でしたから、少しの情がありました。

ですから、こう言いました。


「もしあの子が、この家に貢献できるくらいに賢くなったら、外に出してくださいませんか」


父親はそんなことをしたくはありませんでした。

しかし、愛する妻の頼みでしたので、しぶしぶ了承したのです。

その事実が伝えられた日から、少女は懸命に勉強をしたのです。

そんな少女をエッダとカールは毎日応援してくれました。