エルフリーデ~白髪の魔女~

「おい、エッダ」

ある日、地下の廊下でカールがエッダを呼び止めました。

「カールさん、なんですか」

「お前、エンゲルのことを話したのか。あの子が楽しそうに俺に話した」

カールは苦い顔をして尋ねました。

エッダは、ばらしたことを怒られるのだと思いましたが、自分のしたことが間違っているとは思いませんでした。

「ええ。そうよ、何かいけませんでしたか?口止めされた件なんてアタシは知りません。お嬢様には知る権利があるはずですから!」

エッダはまくし立てるように言いました。

カールは彼女の勢いに圧されながら、「その通りだな」と言いました。

「あの子が、早くこんな所から出られればいいんだが」