学校帰り 私はバス停でバスが来るのを ベンチに座って待っていた 「隣、いい?」 「………っ!」 そう声をかけてきたのは 蒔田君だった いま思い出してみると 私が蒔田君を好きになったきっかけも このバス停だった 高校生活3年間、この場所に 毎日来るだけでも 結構気が重かったりするのに 今はもっと、いつもよりも ……重い 「2回目だね。 宮村さんとバス停で待つの」 「そう…だね…」