桜舞う季節に ー君が教えてくれたことー




今までの私の胸の

“ドキドキ”という音が、


更に大きくなる。




「あの、あのね……」



「ん?」



「………」


今更ながらも、

言う気が失せた。


だって……涼が、

あまりにも優しい笑顔を

私に向けるから。