桜舞う季節に ー君が教えてくれたことー







夏休み最終日。


私は、涼を

病院の屋上へと呼びだした。



1週間くらい

ずっと話していなかったから、

涼は少しびっくりしていたけど、

ゆっくりと頷いてくれた。



そして私は今、

屋上で涼を待っている。



はぁ……涼、早く来ないかな。


せっかく決めた決心が、

にぶりそう。


涼に振られたら、どうしよう。


あの女の子と付き合ってるから、

って言って断られたら、

どうしよう。



涼を待ってる間に、

いろんな不安が頭をよぎる。