桜舞う季節に ー君が教えてくれたことー





私は、あえて涼に

声を掛けなかった。



今 涼に話しかけたら、


涼がこの果てしない夜空に

消えてしまいそうで。


私は黙って夜空を見上げた。



涼は今、頭の中で

何を思い描いているんだろう。



この儚げな

涼の瞳にうつるのは、

何なんだろう。