私は、あえて涼に 声を掛けなかった。 今 涼に話しかけたら、 涼がこの果てしない夜空に 消えてしまいそうで。 私は黙って夜空を見上げた。 涼は今、頭の中で 何を思い描いているんだろう。 この儚げな 涼の瞳にうつるのは、 何なんだろう。