桜舞う季節に ー君が教えてくれたことー




そして、日曜日。


私は鈴香に無理矢理

浴衣を着せられて、


花火大会の会場へ向かった。


私は涼の病衣姿以外

見たことがなかったから、


私服を着ている涼を

見るたびに


なぜか心臓がドキドキと高鳴る。



「涼くん、花火楽しみだね!」



涼と鈴香が


仲良く話している姿を見て、


胸がチクっと痛む。