一緒に、プラネタリウムに 行ったじゃん。 ねぇ、涼……。 目を覚ましてよ。 また私に、あの笑顔を見せてよ。 いつも温かかった涼の手は、 冷たくなっている。 なんで……。 なんで、涼が……? 必死に涼の名前を 呼び続けても、 涼は返事をしない。 「涼………」 2月が終わって3月になり、 春がやってこようとしていた。