「涼ー。この問題、分かんないよー」 授業中。 私は、隣にいる涼に助けを求めた。 数学の問題が、全く分からない。 「絢香、先生の話、 ちゃんと聞いてた?」 退院した涼は、また学校に復帰した。 「聞いてないよー」 涼は、あきれた顔をして 私に解き方を教えてくれた。 その説明は、 数学の先生の説明より よっぽど分かりやすかった。