「涼、早く退院して

 また学校に行こうね」



私がそう言うと、

涼は笑って頷いた。


すると涼は、急に

私の頬に手を添えて

唇を重ねてきた。



ほんの数秒のキス。


自分でも、自分の顔が

真っ赤になっているのが分かる。



「もうっ! 涼、ずるいよ......」



降りしきる雪の中で、

私たちはファーストキスを交わした。