屋上に着くと、

いつもの場所に沙耶がいた。



「絢香ー! 涼ー!」


にっこり笑って大きく

こっちに手を振る沙耶。



私と涼は笑い返すと、

沙耶のところまで駆け寄った。



「もうすぐ冬休みだね」


沙耶が弁当箱を開けながら呟く。


「そうだね......」