「何、そこまでしておいて
付き合わないの?」
 
「…そんな話は出なかったし、
言えなかった」
 
屋上で亜子と二人、昨日の話を
聞いてもらっている
 
「でも、先輩に好きって言ってもらえたんだ。良かったね」
 
「…うん」
 
昨日の事を思い出すと恥ずかしくて顔が真っ赤になる
 
「そっか、先輩留学するんだ。
卒業と同時に発つんだっけ?それまでラブラブな日々なわけだ」
 
「それが敦郎先輩、卒業まで
お父さんの知り合いのお店で勉強するから中々学校には来れないみたい。だから亜子が言うようなラブラブな日々なんて無いんだよー」
 
「そんな…、留学しちゃったら
いつ帰って来るかもわからないのに…」
 
亜子が涙目になりながら
あたしに言った
 
「いいの。卒業まで一緒にいると、離れるのが余計辛くなる…。自分の夢を捨ててまで進路を変える人だよ?あたしが泣いたらそれこそ本当に夢を捨てちゃう…。それだけはしたくないの。だから、電話もしない。もし学校で会ったら挨拶くらいはしようかな」
 
「かなめっ」