本当に出て行くなんて…
しかも、敦郎先輩と二人きり
あの日以来話してないから
何話していいかわからない…
「…ヤケド大丈夫か?」
目を合わせられなくて、氷で
冷やしている手を見ながら返事をした
「…はい」
「この前は悪かった、襲ったりして」
「…いえ」
「水沢と本当に付き合ってんだな。最初は嘘かと思ったけど、お前を見ると必ず隣にアイツがいるから」
…え?そんな…
先輩の家に行った時、水沢くんとは付き合ってないって言おうと思ったのに言えなかった…
「あれは、ちがっ…う
あたしは否定しようと顔を上げた
目の前に映ったのは真っ白な背景
先輩のシャツの色
「やっとこっち見た」
先輩が少し嬉しそうにつぶやいた
頭がついて行かない
…どうなってるの?
何であたし抱きしめられてる?

