「…着けてあげる」
鏡越しに先輩を見ていると
「髪、アップにしてかわいい。
ネックレスもよく似合ってるよ、…チュッ」
ネックレスを着けてそのまま
うなじにキスを落とした
それを見ていた店員さんも周りのカップルもあたし達を見て止まっている
「先輩…こんなとこで恥ずかしい」
「何で?誕生日なんだからいいじゃん」
ケロっとしてる先輩をよそに
あたしの心臓はドキドキが止まらない
「これ、このままちょーだい」
「………」
先輩が店員さんに言うもまだ停止状態
「…ねぇ、聞いてる?」
「か、かしこまりました」
あ、動いた…って買ってもらう
わけにはいかない
「先輩、これ自分で買いますから」

