「何だよ、気味わりーな」
「だって恵介、あたしに告白したのに今は先輩の肩持ってる」
恵介はあたしにデコピンをして
「アホか。いくらアイツ絡みでも
好きな女に泣かれるのは嫌なの」
「…ありがと」
「きっとお前が思ってるような事にはならねーよ」
「うん、帰ったら聞いてみる」
恵介の言う通り、きっと親戚の人だよね…
その日、先輩から電話がきたのは
夜遅く
『ごめん、こんな遅くに』
「いいえ、まだ起きてたんで大丈夫です。こんな時間まで勉強してたんですか?」
『…あ、うん。やり出すとキリのいいとこまで終わらないと気が済まなくて』
…今の間はなに?
「大変ですね、受験生って。バイトもしてるから余計に」