あたしの好きな人は…


何も考えずにただひたすら走って
たどり着いた場所は敦郎先輩の
バイト先だった
 
お店の前まで行くと敦郎先輩目当ての子達がズラリと並んでいて
 
ふと、窓ガラスに映った自分が見えた
 
Tシャツにハーフパンツ姿の自分…
他の子は敦郎先輩に会えるからとかわいい格好をしている
 
何かあったら連絡しておいでって言われたからって急にバイト先に来たら迷惑に決まってる…しかもこんな格好で
 
何してんだろ……帰ろう
 
来た道を引き返そうとした時
 
「…要?」
 
お店のドアが開いて敦郎先輩が出てきた
 
「…先輩」
 
「やっぱり。どうした?」
 
「いえ、何でも…。帰りますね」
 
「待てよ。早く上がれるか聞いてみるから中で待ってて」