「ねぇ、亜子トーナメント表
見に行こうよ」
「山下先輩の試合時間が知りたいんでしょ?」
「………」
「一緒に応援行ってあげるー」
二人で試合の予定表を見にいくと
「うちらのすぐ後だね…」
「観客多そう…」
「…要。山下先輩よりまずはうちらの一回戦突破だよ。あんただってバレー部じゃなかったけど、あたしの練習に付き合ってたんだから期待してるよ」
亜子は顔を近づけて、さらに
「バレーが苦手なんて言わせないからね」
「…わ、わかったよ」
亜子の言う通りあたしは中学の時
部活のない日やお昼休み練習に
付き合わされていた…
全くの素人のあたしに亜子は本気でアタックを打ってくる
手加減したら自分の練習にならないんだとか…
そこまでバレーに打ち込める彼女を尊敬していたが…
彼女の打ったアタックがモロに顔面に直撃した時以来、苦手になった…
いや、むしろ嫌いに…でも亜子の前では言えないから苦手と言っている

