K君との思い出は、なにもかもが、 どうしようもなく、いとおしい。 階段を上りきると、K君の部屋のドアは 一番奥の突き当たり、左手にある。 あの部屋。 あの部屋の中で。 私とK君、二人だけの秘密があった。