ビター・スウィート




「内海さん、私たちも……」



『ホテルに向かいましょうか』そう言いかけたその時、無言で隣に立っていた内海さんはフラッと後ろにひっくり返った。



「わっ!?内海さん!?どうしたんですか!?」

「……気持ち、悪……、うっ……」

「えっ!?でもそこまで飲んでなかったはず……」

「俺、酒弱いんだよ……」

「そうなんですか!!?」



うそ!?だから最初はウーロン茶だったの!?

疑ってしまうものの、真っ青なその顔から嘘などではないのだろうと知る。

とりあえずホテルに行って休ませてあげなきゃ。その大きな体を必死に起こし、支えながら歩き出す。



「お、重い……」



こんなにぐったりとしちゃうなんて、よっぽどつらいんだろう。

控えているんじゃなくて、飲めなかったんだ。普通の顔して飲んでいたから、全く気付かなかった。

いかにも酒飲みですって顔しているのに飲めないなんて……意外すぎる。

でもお酒ダメなのに、私の代わりに飲んでくれたりして……。責任は私にもあるわけだし、きちんと部屋まで届けなきゃ。