「けどあの大手の文具メーカーがうちみたいな会社とコラボって、よく思いつきましたなぁ」
「そんな、うちの会社もまだまだですから。常に出来る新しいことを模索してまして」
「そういやフィールド・リンクさん言うたらこの前も他社のブランドさんとコラボしとった気が」
「えぇ、前回は三十代向けのブランドの……」
オフの空気の中にも入り混じる仕事の話に、内海さんは中川さんと盛り上がる。
応接室での打ち合わせの時は私ばかりがはしゃいでいて気づかなかったけれど、こうして仕事の話をしている内海さんの横顔は、すごく真っ直ぐだ。
社内の人と話すのとはまた違う緊張感と、どこか穏やかな言い方。当然だけど……いつでもどこでも怒って怒鳴っているわけじゃないんだなぁ。
そうふたりをまじまじと眺めていると、向かいに座る青木さんは『ねぇねぇ』と顔を近付けコソコソと話し出す。
「永井さん?聞きたいんやけど、内海さんってモテますやろ」
「え!?ど、どうしてですか!?」
「そんなん少し話せばわかりますって。顔はええし背も高い、真面目そうやし……女の子が放っておかんのとちゃいます?」
「そ、それは……」
確かにこの前クッキー貰ってたくらいだしモテるんだろう、けど。



