ビター・スウィート




「ふたりとも、いつの間にか仲良しだねぇ」

「べ、別に仲良しなんかじゃっ……」

「ほらほら、料理も出来たし乾杯しよ」



否定しながらもまた止まらなくなりそうな二人を丸め込むように、広瀬先輩はテーブルにお茶の入ったグラスを置く。

否定しきれておらず、まだ腑に落ちないけれど……まぁ、まずは食事を始めよう。

その気持ちは内海さんも同じらしく、三人でグラスを持った。



「じゃあ、乾杯!」

「乾杯っ」

「……乾杯」



広瀬先輩の穏やかな声と、内海さんの低い声に挟まれ、グラスをコンッと合わせた。

それを合図に始まった、三人のにぎやかな食事会。



初めての広瀬先輩の部屋で、目の前には内海さんの手料理。グラスの中はノンアルコール。

想像していたドキドキとは違うけれど、三人で話して笑ってごはんを食べて、すごく楽しい。



そんな中で見る、会社とは違う内海さんの笑顔。それがまた、心を鳴らすよ。

確かに、大きく、何度だって。うるさいくらいに。