ビター・スウィート




「ほら永井、お前の為に作った料理だ」

「えっ!私の為にですか!?」

「あぁ、有難く食え」



私の為に、その響きに不覚にもドキッとしながら内海さんから渡される皿を受け取る。

……が、そこに乗っていたのはクマの形をしたオムライス。どうみても、子供向けだ。



「って、なんですかこれ!」

「お子様ランチだ。まさしくお前にピッタリだろ」

「なっ……!」



む、ムカつく……!

そうだ、内海さんだもんね。こういう嫌な性格で当たり前で、期待するだけ無駄。

なのに一瞬でもドキッとした自分が憎い……!



「内海さんだって中身子供なくせに!お酒弱くて乗り物乗るとすぐ寝ちゃうくせに!」

「あぁ!?この前はお前だって寝てただろうが!」

「大阪行く時は一睡もしませんでしたー!」



子供のようにギャーギャーと言い合う私と内海さんに、キッチンから料理を運んではテーブルに並べている広瀬先輩は微笑ましそうに笑う。