気まずい雰囲気だった。
私は出掛ける前にクリスマスケーキを食べてしまっていた。
父の傍は……
まるで針の筵。
私は父との隔たりを感じながら、其処に居るしかなかった。
「クリスマスだから早く帰ってやったんだ」
父は私を睨み付けながら言っていた。
私は居たたまれなくなり、その場から逃げ出し自分の部屋に引き籠もった。
母が困ることも承知だった。
でも、どうして彼処に居たくなかったのだ。
私は泣きながらベッドに居た。
小さい時は、サンタクロースを待っていた。
でも、私に来たことはなかった。
クリスマスプレゼントは母からの手渡しだったから。
(――サンタさん。もしも私の願い事が一つ叶えられるのだったら……水野先生に会いたい。会いたいよー!!)
本当は声の限りに泣き叫びたい。
母の真似をして鏡を見ると、涙で顔がグシャグシャになった自分が写る。
この後ろに水野先生がいたら……
私は遠い水野先生の面影を追い掛けては、会えない現実を恨んでいた。
何故父は私に酷い仕打ちばかりするの?
被害妄想だと言われてしまえば見も蓋もない。
私を嫌う元因はやはりあのことなんだろうか?
私は出掛ける前にクリスマスケーキを食べてしまっていた。
父の傍は……
まるで針の筵。
私は父との隔たりを感じながら、其処に居るしかなかった。
「クリスマスだから早く帰ってやったんだ」
父は私を睨み付けながら言っていた。
私は居たたまれなくなり、その場から逃げ出し自分の部屋に引き籠もった。
母が困ることも承知だった。
でも、どうして彼処に居たくなかったのだ。
私は泣きながらベッドに居た。
小さい時は、サンタクロースを待っていた。
でも、私に来たことはなかった。
クリスマスプレゼントは母からの手渡しだったから。
(――サンタさん。もしも私の願い事が一つ叶えられるのだったら……水野先生に会いたい。会いたいよー!!)
本当は声の限りに泣き叫びたい。
母の真似をして鏡を見ると、涙で顔がグシャグシャになった自分が写る。
この後ろに水野先生がいたら……
私は遠い水野先生の面影を追い掛けては、会えない現実を恨んでいた。
何故父は私に酷い仕打ちばかりするの?
被害妄想だと言われてしまえば見も蓋もない。
私を嫌う元因はやはりあのことなんだろうか?


