今度は苦笑いをしながら
松崎さんが言った。



「いえいえ、とんでもないです!
むしろここに来て地元の話が出来るって
とても嬉しいです。
今度ゆっくりお話しませんか?
私、地元すきなのになかなか帰れなくて
ちょっとさみしいし」



私の言葉に松崎さんは驚いたらしい。
でも、彼も地元がすきなことに
変わりはないみたい。



「こちらこそぜひ。
統賀の学校の様子もききたいですし。
あ、あと敬語じゃなくて結構です。
俺は統賀の家族だけど保護者じゃないし
何よりあかり先生の後輩ですから」



連絡先を交換してまたふたりで
荷物をまとめ始めたけれど
ちょうどそのタイミングで
松崎くんが戻ってきたので
すぐに荷物はまとまった。