「見てもらえるんですか?」
「ああ、見るよ見てやるよ。だって私にしか見せらんないでしょ? こんな鬼畜なコンテンツ! この私がこんな美味し……いや、こんな重要な資料、見ないでおめおめ東京に帰れるかっての! 変態なめんな」
「あ、僕の車、DVDプレイヤー付いてます」
清水センセがグッドアイデアを出してくれた。寺岡さんの目がキラッと光る。
「良いねぇ。そういう密室を求めてたのよ」
「どうしますか? いつ見ますか?」
「幸村さん来る前に見たいね。動画、どんぐらいの尺?」
「30分くらいです」
「まぁ間に合うか。時間もったいないからすぐ行こう。裕、お留守番お願い。向こうの部屋のベッドで寝てて良いから。あ、清水さん、ついでにドライブしよっか。いろいろ聞きたいことあるしね。私と二人っきりでも大丈夫?」
「大丈夫です。むしろお話したいです」
「じゃあ行こっか」
電光石火のごとく話は進み、僕の100倍行動力のある二人はコートを掴むとそそくさと部屋を出て行った。寺岡さんの指示では、彼らの帰還前に幸村さんが来たら、ホテルのコンシェルジュがこちらに連れてくるようにしておく、ということだった。もちろん幸村さんには「僕が中学生のとき佳彦から犯されているDVDを二人で鑑賞しに行ってます」なんてことは口が裂けても言えるわけはない。策士の入れ知恵では、僕のいないところで寺岡さんが清水センセと二人っきりで話したいから、密室代わりに清水さんのプリウスでドライブしてます、とでも言っておけとのことだった。どのみち前もって幸村さんにはメールしておいてくれると言っていたので、僕もしどろもどろな説明をしなくても良いはずだ。ひと足先に出ていった清水センセを尻目に、僕は寺岡さんに手短に佳彦の個人情報は清水センセには伏せるようお願いした。分かってるって、私以外の関係者は曝しやしないよ、と策士は軽くウインクして彼の後を追っていった。
「ああ、見るよ見てやるよ。だって私にしか見せらんないでしょ? こんな鬼畜なコンテンツ! この私がこんな美味し……いや、こんな重要な資料、見ないでおめおめ東京に帰れるかっての! 変態なめんな」
「あ、僕の車、DVDプレイヤー付いてます」
清水センセがグッドアイデアを出してくれた。寺岡さんの目がキラッと光る。
「良いねぇ。そういう密室を求めてたのよ」
「どうしますか? いつ見ますか?」
「幸村さん来る前に見たいね。動画、どんぐらいの尺?」
「30分くらいです」
「まぁ間に合うか。時間もったいないからすぐ行こう。裕、お留守番お願い。向こうの部屋のベッドで寝てて良いから。あ、清水さん、ついでにドライブしよっか。いろいろ聞きたいことあるしね。私と二人っきりでも大丈夫?」
「大丈夫です。むしろお話したいです」
「じゃあ行こっか」
電光石火のごとく話は進み、僕の100倍行動力のある二人はコートを掴むとそそくさと部屋を出て行った。寺岡さんの指示では、彼らの帰還前に幸村さんが来たら、ホテルのコンシェルジュがこちらに連れてくるようにしておく、ということだった。もちろん幸村さんには「僕が中学生のとき佳彦から犯されているDVDを二人で鑑賞しに行ってます」なんてことは口が裂けても言えるわけはない。策士の入れ知恵では、僕のいないところで寺岡さんが清水センセと二人っきりで話したいから、密室代わりに清水さんのプリウスでドライブしてます、とでも言っておけとのことだった。どのみち前もって幸村さんにはメールしておいてくれると言っていたので、僕もしどろもどろな説明をしなくても良いはずだ。ひと足先に出ていった清水センセを尻目に、僕は寺岡さんに手短に佳彦の個人情報は清水センセには伏せるようお願いした。分かってるって、私以外の関係者は曝しやしないよ、と策士は軽くウインクして彼の後を追っていった。



