「感じちゃうよなぁ。好きなのがバレちゃうもんなぁ」
「やめ…て…」
「気持ち良いって言えよ」
「言えな…い…」
「ヨガり狂ってんのにな。言ってるのと同じだけど?」
「頭…おかしく…なる……」
「お前は最初からおかしいよ……俺も…お前といるとおかしくなってくんだよ」
「だめ…だって……それは…ダメだよ…」
「ダメって言われてもなぁ。ほら、また硬くなってんだぜ? 俺のも。あんな出したのに、おかしいだろ」

 幸村さんが僕の手を自分の硬さに押し付けて確かめさせる。硬い。さっきと同じくらい。

「幸村さんが…淫乱だから…」
「お前がそうさせるんだろが!」

 言った勢いで身体を裏返され、後ろからまた肛門に熱いペニスが押し当てられた。まだするの? もう許してよ。でもなぜか僕の陰茎も身体の下で硬くなったまま。

「挿れるぞ」
「も…やめ…あああああっ!」

 最初から深くまで貫かれた。さっき、挿れ足りなかったと言わんばかりに。指よりも更に深いところを大きな亀頭でグリグリと押し潰される。激しい性感の痺れが下半身を支配する。思わず仰け反ってしまう。頭の中のノイズで何がなんだかわからなくなってる。首が左右にガクガク振れる。ノイズを振り払いたい。もう羽虫どころじゃない。テスラコイルの放電のようなジージーという大きな雑音が頭中で響く。思考が抑圧されると、感覚が際立ってくる。直腸の奥の急所が頭の音と呼応して性感が増幅してくる。ゆっくりと幸村さんが抽挿を始める。ストロークが長い。ゆっくり抜き差ししてきたかと思うと、いきなりズブと抉ってきたりする。その不規則性が怖いくらいに僕の性感帯を蝕んでいく。いつの間にか腰がひとりでにうねって止まらない。その腰を幸村さんの両手が押さえつける。昨日の実験と異常な事態と、二度の狂乱に体力と気力が削られて神経の疲労はピークに近い。もう何も考えられない。なにか口走ってるけど、なにを?