「よくわからんのはお前もだ、バーカ」
「まぁ…それは知って…ますが」
「人に許された数少ない自由を奪うなよ」
「…牛丼が自由…ですか?」
「牛丼じゃない。岡本だ」
「僕は食べ物では…」
「気色悪いオナホに食われてただろ」
「まぁ…否定はしません」
「ちょっと妬ける」
「オナホに?」
「ああ…俺も呼ばずにオナホなんかに出しやがって」
「だって、知ってるでしょ…そうするって…僕が」

 幸村さんはそれには答えず黙って起き上がった。そしてネクタイを外し、シャツを脱ぎ始めた。

「…お前のオナニー、エロいな…妬けるけど滾るな…目一杯」
「わざとさせたんですか…」
「俺の前ではしないって思ったんだがな…見せたかったのか?」
「ええ。僕が自分で処理できるって証明…」
「へぇ…」

 もう止められる術はない。裸の幸村さんが僕の左右の手首を再び両手で拘束した。

「証明できなかった報いだ。こっから先は俺がもらう」
「あなたが妨害したくせに」
「まあそう思っててもいいから。とにかく俺は死ぬかも知れない不確定な未来より、目の前の自由を選んでんの」
「無謀だ」

 すると幸村さんは僕の耳に息を吹き込みながら囁いた。

「勝算のない賭けはしない主義なんでな」
「あっ…ん…」
「挿れるぞ」
「や…やめ…」

 やめるわけはなくて、オナホから漏れたローションと自分の精液でヌルヌルの股間ではもうなすすべがなかった。片足を抱え上げられて硬くてキツいものが入り口に押し当たると、僕の意志とは裏腹に驚くほど安々とそれを飲み込んでいった。

「あっあっあっ…」
「全然ダメだな。終われるわけ無いだろ、これで」
「ん、ん、んあ…んはぁ…はぁ…」

 抗議の言葉も出ないほどの圧迫感で、僕の感覚は圧倒されていた。根本まで入ると一気に幸村さんが僕を犯し始めた。