いろいろな期日が迫ってくる。受験の申し込みとか、試験日とか、卒業とか、小島さんの気持ちの萎える日とか。こんなに慌ただしい日々を、僕はかつて味わったことがなかった。面談では志望の某公立高校にも頑張れば行けるということで、毎晩勉強した。小島さんとは月に1回会えればいい方だった。
問題は山積みだった。僕が正気でいられる方法、小島さんが辛くない方法、興味のない科目の克服方法…etc…見切り発車。考えてる時間がない。これらは高校に合格したら考える。そして向き合わなければならない。高校の3年間は短いと母親は言う。大学に行けるのだろうか。
冬休みの模試の帰り、久しぶりに小島さんと約束して待ち合わせた。とても寒い日だった。小島さんはあまり喋らなかった。大きな公園の人気の少ない広いパーキングの端に車を停め、小島さんは僕を抱いた。
「まだ…勃つな」
「うん…」
リミットはまだ来ていない。でももうすぐかも知れない。小島さんは一気に動いて、確かめるように僕の中でイッた。その後二人で抱き合ったまま、毛布の中でいつの間にか少し眠った。起きたら夕方だった。



