「生きてる身体がどれだけ気持いいか、君は知らない」
「なんで…」
反論するまもなく、彼は僕に覆いかぶさってきた。僕の身体はソファに押し倒され、彼の手が服の上からももを触った。そして更に上に撫で上げた。小島さんは冷ややかにそれを見ていた。だが僕は小島さんから目が離せなかった。
「どんな抱かれ方してるの? もっと気持ちよくしてって言わなきゃダメだよ」
言葉がすれ違っている。僕の中の要らない熱をこの人はわかっていない。手がとても繊細に僕の股間を嬲る。性器が少しだけ膨らむ。
「ほら…反応してきたね。私とは初めてなのに、君、感じやすいんでしょ」
そこまではいくんです。そう言いたかったけれど、何故か言葉が出なかった。しゃべる気持ちがなかった。小島さんのことが気になっていた。シャツのボタンを開かれる。胸が顕になった。胸を唇で愛撫される。止めてくれないのかな。ずっとこうやって見てるのかな。それとも僕の身体をこの人に代わりに開かさせてるのかな。でも開かないです。だってこの人は…生きてる。
「君…本当に拒否しないんだね」
「したほうがいいですか?」
「さあ…小島君に聞いてみたら?」
なぜ小島さんに聞かなければならないかがわからない。
「だって、僕は小島さんに呼ばれてここに来たんです。実験の日なんです、きっと。拒否したら実験にならないです」
「…わぁ。すごいね。そこまで信頼してるのか。小島君、きみ、こんな良い子を私に抱かせていいのかい? 危ないよ」
小島さんは黙っていた。彼は僕のズボンを降ろした。半分勃った性器があらわになった。彼は僕のそれを口に咥えた。



