「先生。」 「おお、南。」 先生は私に軽く会釈をした。 「あ、あの、これ、新しい住所と保護者書いてきました。」 「ありがとう。」 先生は書類に目を通し、 驚きに満ちた目で私を見た。 「あ……父とおじさんが友達で…… 遺言でおじさんの電話番号を知ったんです。 このことは……あんまり言わないでもらえますか?」 「それはもちろんだが…… いや。なんでもない。 大変だったな。」 バイトのことは先生に言わなかった。 私は先生に会釈をして職員室を後にした。