遅刻はしてないけど、
時間ギリギリだった。
教室に入ると、一瞬空気が止まったように感じた。
『大丈夫』。
奈央と優花はどこかな……。
この二人は私の親友。
お葬式の時も側で一番励ましてくれた。
「栞奈!」
「奈央、優花!」
二人は私のところへ駆け寄ってきてくれて、
心配そうに手を握った。
「大丈夫?」
「あんまり無理しちゃダメだよ?」
「私が風邪引いてたみたいな言い方やめてよ。」
心配してくれてるのは分かるけど、
二人の剣幕につい笑いがこぼれた。
「何笑ってんのよー。心配してるのに!」
「やっぱ栞奈ってこういう時でも笑っちゃうんだね……」
私が笑えたのは二人のおかげなのに。



