「奏……あの……」
「何ですか?」
いつもならきっと奏から誘ってくれるんだろう。
私、奏に頼ってばっかだったんだな。
奏に触れられると自分が自分じゃなくなっちゃう、って思ったのは……
「夜、さくらが寝た後でいいから、
会いたい。二人で。」
きっと甘えてしまうから。
今まで強くて甘えられてきた私が、
奏に甘えることになるのが、怖かったんだ。
「では、私の部屋にいらしてください。」
「ん……」
「顔、真っ赤ですよ?」
「…………」
奏は嬉しそうに笑顔を浮かべながら私の顔をまじまじと見てきた。
私は黙って顔を背けた。



