「奏っ……」 初めて会ったとき、意地悪でサイテーなヤツだって思った。 大っ嫌い、って思った。 でも、そんなのすぐに吹っ飛んだよ。 確かに意地悪ではあったけど、 いつも必ず優しさを帯びていて、 私が泣いてるときはいつも、 その優しさで包んでくれた。 「大好きっ……」 「ハイハイ。 そんな不細工な顔で言われてもときめかねーだろ。 泣き止め。」 「……ぅん……ズビッ……」 「ほら。これやるから。」 奏がそっと私の左手を持ち上げ、 その薬指に 指輪をはめた。