ゆっくりとした足取りで奏の側へ歩み寄る。 「そ……う……」 「…………。」 「起きて……」 「…………。」 返事が ない。 包帯が巻かれた奏の頬に涙が降る。 イヤ…… それだけはイヤ……! 「奏っ! お願いだから、行かないで!!!」 布団に顔をうずめ、 止まらない涙を嗚咽と共に流した。