「あんな状況で寝れたとでも思ってるわけ?」
「寝てないの!?」
奏は顔を反らしてコクリと頷いた。
うわ……
なんか
女の子として意識されてるってことが予想以上に嬉しい……。
私爆睡しちゃってたけど。
「我慢した分、償えよ。」
「うん。」
包まれていた手は優しく引かれ、
またベッドの上に戻る。
優しく優しく
奏は私を抱きしめた。
これからもずっと……
奏が離れない限り、
私から離れることはないよ。
人を好きになるのって残酷だ。
これから先、私が奏に傷つけられることはあっても
私が拒んで奏が傷つくことはないから。



