「奏っ……」 「奏、ってまさか七尾奏? フフッ……妄想で名前呼びしちゃってるわけ? あんなアイドルみたいなヤツがここに来るわけねーだろ。 きっと今ごろ女子に囲まれてるぜ?」 その……通りだ。 きっと今ごろ…… もうどうでもいいかも。 私以外の女の子に優しくする奏なんて…… 見てられないもん。 この人と仲良くなって、 奏に嫉妬させれば…… そんなやましいことを考える。 私っていつからこんな心が狭い人間になったんだろ。