「一応お前メイドだろ?

なんで俺にタメ口利いてるわけ?」



「あ……」




だって……

同じクラスじゃん。




七尾くんはすごくモテる。


そのかっこよさはクラス内に留まらず、

学校中に広まるくらい。



家はお金持ちだし、カッコいいし、頭いいし、運動できるし、

非の打ち所のない男の子。




私も憧れてたけど、

ちょっと……いやかなり幻滅。



「すみません。」


「早く行けば。

荷物入れ終わんないよ。」


「ハイ。」




私はさくらの手を引いて七尾くんの部屋を後にした。