「え、ふ、フツーにいい人だな、って。」 「好き?」 「…………。」 奏はうつむいているから前髪に隠れて表情が分からない。 あ、奏もお風呂上がりだ。 前髪ちょっと濡れてる。 『好き』 『スキ』? 森田さんを? 違う。 だって『スキ』って、こういうことを言うんでしょ? 目の前にいる人に対する あったかい 気持ち。 「森田さんのことは……スキじゃない。」 「じゃあ…… 俺のことは?」 あ、ヤバい。 いつもより少し熱を帯びた目で私を見る奏。 吸い込まれそう……。